計画研究
ユビキチン代謝酵素の異常は神経変性疾患やがんなどの難治性疾患の病態と深く関連しているため、その個体高次機能の解析は欠かせない。本計画研究ではユビキチン代謝酵素の遺伝子改変動物を作製し、その遺伝学的な個体高次機能解析を通じてユビキチン依存性タンパク質分解の生理的役割解明と難治性疾患の病態理解に貢献することを目的とする。本年度は、TGFβ刺激によってp57Kip2を分解するF-boxタンパク質Fbl12を同定し、Fbl12が骨分化制御に重要であることを報告した(EMBO rep.2008)。また、F-boxタンパク質Fbx-3がHIPK2およびp300を分解し、PMLがその分解を抑制することで転写を活性化させることを報告した(Mol Cell Biol., 2008)。上記F-boxタンパク質はいずれもSCF複合体を形成し、その機能発現にユビキチン様タンパク質NEDD8による翻訳後修飾が必要であるが、NEDD8もユビキチンと同様にポリ鎖形成することを報告した(BBRC, 2009)。その他、プロテアソーム活性化因子PA28の抗原提示に対する影響がMHCクラス|のアリール毎に異なることを報告した(J. Immunol, 2008)。
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