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2006 年度 実績報告書

容積センサーアニオンチャネルとメカノセンサーカチオンチャネルの動作変換と相互連関

計画研究

研究領域セルセンサーの分子連関とモーダルシフト
研究課題/領域番号 18077008
研究機関生理学研究所

研究代表者

岡田 泰伸  生理学研究所, 細胞器官研究系, 教授 (10025661)

研究分担者 高橋 信之  生理学研究所, 細胞器官研究系, 助手 (50370135)
井上 華  生理学研究所, 細胞器官研究系, 特任助手 (20390700)
LEE Elbert  生理学研究所, 細胞器官研究系, 特別協力研究員 (30425425)
キーワード容積センサー / メカノセンサー / アニオンチャネル / カチオンチャネル / モーダルシフト
研究概要

動物細胞はたとえ異常浸透圧環境下におかれて収縮・膨張を強いられたとしても、速やかに正常容積へと復帰する能力を持っている。Regulatory volume decrease(RVD)と呼ばれる浸透圧性膨張後の容積調節は細胞膨張後に細胞内Ca^<2+>膿度上昇が起き、それに引き続きKClの流出とそれに伴う水の流出によって達成される。しかしながら、RVD過程においてCa^<2+>流入経路として考えられている膜伸展刺激活性化カチオンチャネルの性質の詳細や分子実体については不明であった。今回私達は、ヒト上皮HeLa細胞におけるRVD過程に関与する膜伸展刺激で活性化するカチオンチャネル分子がMg^<2+>やGd^<3+>に感受性を示すTRPM7であることを発見した。さらにヒト上皮(HEK293)細胞に強制発現されたTRPM7クローンも、膜伸展刺激、細胞容積増大、により活性化すること発見した。
次に「メカノセンサーTRPM7と容積センサーVSORの機能協関と分子連関」の解明のために次の3点について実験的検討を行った。まず第1に、TRPM7をGdなどの阻害剤を用いて阻害した場合、VSORチャネルの活性を抑制することを明らかにした。第2に、TRPM7-siRNAでVSORの活性が抑えられることが判明した。TRPM7は、PIP2で制御されると報告がある。PIP2がTRPチャネルを活性化させる部位の候補として挙げられるのがTRPM8(Rohacs T, Lopes CM, Michailidis I, Logothetis DE. Nature neuroSci2005)で報告があるようにTRPチャネルのC末端領域のTRP-boxである。そこで第3に、TRPM7のC末端部位の高密度陽電荷領域(いわゆるTRP-box領域)の陽電荷を中性化してTRPM7の活性の変化を確認した。しかし、TRP-boxに変異を入れたものではTRPM7の活性には変化が見られなかった。プロテインキナーゼ領域および、zinc-finger motif領域にmutationを入れてVSORの活性(ホールセル電流)を調べたが、活性に変化が見られないことが判明した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Direct mechano-stress sensitivity of TRPM7 channel.2007

    • 著者名/発表者名
      T.Numata
    • 雑誌名

      Cell. Physiol. Biochem. 19

      ページ: 1-8

  • [雑誌論文] TRPM7 is a stretch-and swelling-activated cation channel involved in volume regulation in human epithelial cells.2007

    • 著者名/発表者名
      T.Numata
    • 雑誌名

      Am. J. Physiol. Cell Physiol. 292

      ページ: C460-C467

  • [図書] Cell volume-sensitive chloride channel : Phenotypic properties and molecular identity. In, "Mechanisms and Significance of Cell Volume Regulation" (ed. F. Lang)2006

    • 著者名/発表者名
      Y.Okada
    • 総ページ数
      16
    • 出版者
      Karger

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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