研究領域 | 持続可能な発展の重層的環境ガバナンス |
研究課題/領域番号 |
18078009
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
室田 武 同志社大学, 経済学部, 教授 (40104749)
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研究分担者 |
井上 真 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10232555)
太田 出 兵庫県立大学, 経済学部, 准教授 (10314337)
菅 豊 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (90235846)
鈴木 龍也 龍谷大学, 法学部, 教授 (30196844)
三俣 学 兵庫県立大学, 経済学部, 准教授 (10382251)
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キーワード | コモンズ / 入会林野 / 財産区 / 公共性 / 漁業権 / グローバル化 / 重層性 / ガバナンス |
研究概要 |
平成20年度は、次の国内調査(1)及び海外調査(2)を実施した。また、現地での公開セミナー(3)を実施するとこに、学会やシンポジウムへの参加を通じた海外研究者との交流を図るだけなく、他班との連携的関係を構築すべく共同研究(4)を行った。さらには、報告書の刊行や刊行予定の和文図書の入稿作業(5)を終えた。 (1) 沖縄県本島北部における入会権調査、群馬県熊毛郡上関町における共同漁業権、群馬県吾妻郡草津町における温泉の共同管理、静岡県伊東市池地区にて旧茅場利用地だった入会山の管理・利用の調査、和歌山県有田市・田辺市の財産区等調査、京都府伊根町における漁村調査、愛知県豊田市の13財産区の調査を行った。また、里道調査を長野県小布施町にて、流域管理に関する調査として愛媛県肱川にて現地調査を行なった。 (2) イングランドオープンスペース協会における歩く権利、インドネシア東カリマンタン州における地域資源管理の変容、江蘇省呉江市北庫鎮(ほくしゃちん)漁業村、黎里鎮(れいりちん)漁業村における伝統的な共同性、浙江省紹興市東浦鎮青龍村, 浙江省紹興県安昌鎮長楽村の伝統的コモンズ、ガーナにおける樹木の共同的な利用・管理、フィリッピンの森林管理に関する調査を実施した。 (3) 山梨県富士吉田市にて「入会権の公共性」と題する公開セミナーを実施し、入会権の現代的意義と課題について関係住民のみならず広く一般参加者とともに議論を重ねた。 (4) イギリスのグロースターシャ大学にて行なわれ国際コモンズ学会12回世界会にて分担者・協力者数名が報告を行なった。またウィンチェスター教授(ランカスター大学)の主催するシンポに招待を受け、英国のコモンズ管理についての議論を重ねた。他方、他班との研究連携の第一歩として、宮古島にて合同の研究会をエコロジ班とともに実施した。 (5) 2007年度に実施した公開研究会の記録を報告書(『瀬戸内の里山・里海』)としてまとめ、その成果を発信した。また、2006年度からの調査成果として刊行予定の和文図書の作成にむけた共同的な作業を進め、執筆予定者のすべてが担当章を入稿した。
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