計画研究
原子核階層のセミ階層の一つ「多中性子クラスター」、および階層を繋ぐ鍵を握る原子核階特有の「力」の2つの研究に取り組んでいる。1)多中性子クラスターの研究:中性子過剰核表面に期待される多中性子クラスターを探索する。R4年度は理研RIBFで行う予定の6nクラスター候補核10Heの生成実験に向け、基幹検出器である反跳陽子検出器の開発を進め、QSTのHIMAC加速器を用いて陽子ビームによるテスト実験により基本性能を確認した。2022年度後半にRIBF実験がスケジュールされたが加速器の故障により2度にわたって延期され、最終的には2024年4月に本実験が実現し、多中性子クラスター候補核10Heのデータ取得に成功した。2)「力」の研究:(i)少数核子系プローブによる三体核力の研究:3陽子・3中性子間の高精度測定を実現し、荷電スピン三重項三体核力を世界高感度でとらえることを目指している。R4年度には陽子-ヘリウム3標的弾性散乱のスピン相関係数の測定結果をまとめ、微分断面積と合わせて散乱振幅の解析を行った。結果、陽子・ヘリウム3散乱系は荷電スピン一重項の重陽子・陽子散乱とは異なる荷電スピン三重項の三体核力が表れる事が示唆された。また、散乱振幅としてはベクトル振幅が主要成分である事がわかった。(ii):(p,pN)反応のスピン観測量の完全測定による核力の精密化: 阪大RCNPにおいて、原子核中での核子・核子 (NN) 散乱に対応する陽子ノックアウト反応を2アームスペクトロメータ系で測定することを目指している。R4・5年度は、全ての多線式飛跡検出器 (MWDC)を導入した偏極度計の較正実験を行い、検出効率・有効偏極分析能が設計値と無矛盾であることを確かめると共に、MWDCの導入によりシンチレータ中の炭素と水素の弾性散乱が実験遂行に支障のないレベルに分離可能であることを示した。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (6件) 雑誌論文 (29件) (うち国際共著 28件、 査読あり 29件、 オープンアクセス 18件) 学会発表 (41件) (うち国際学会 34件、 招待講演 28件) 図書 (1件) 備考 (3件)
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