研究領域 | 都市文明の本質:古代西アジアにおける都市の発生と変容の学際研究 |
研究課題/領域番号 |
18H05448
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
守川 知子 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (00431297)
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研究分担者 |
中町 信孝 甲南大学, 文学部, 教授 (70465384)
稲葉 穣 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (60201935)
深見 奈緒子 国士舘大学, 付置研究所, 研究員 (70424223)
山口 昭彦 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (50302831)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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キーワード | 都市 / 西アジア / イスラーム / ネットワーク / 文明 / 多様性 / コミュニティ |
研究実績の概要 |
3年目にあたる2020年度は、新型コロナウイルス感染症拡大や緊急事態宣言のため、海外調査や国際研究集会の開催が一切不可能であった。そのため、オンラインによる国内研究会を9月以降毎月開催し、延べ9名の専門家による研究報告の機会を設けた。 また、新学術領域研究2020年度研究成果報告書『都市文明の本質:古代西アジアにおける都市の発生と変容の学際研究3』に、稲葉穣「ガズナとフィールーズクーフ:歴史的アフガニスタンにおける「都」についての覚書」、および守川知子「職人のまちイスファハーン:19 世紀の手工業者一覧にみる伝統産業」を寄稿した。 さらに、2021年度中の刊行を目指して、バスラ、モスル、ギャンジャ、アレッポ、ヘラート、ガズィアンテプ(アインターブ)、エルサレム、サナンダジュ、ブハラ、イスファハーン、カイロ、イスタンブルを対象とした12本の西アジア都市に関する論考と、マスカト、アデン、ハイファの3つの西アジア港市に関するコラムを収録した一般向けの論文集を準備した(2021年12月に、勉誠出版より、『都市からひもとく西アジア:歴史・社会・文化』(守川知子編、アジア遊学264)として出版された)。同書は、文献史料・絵図・地図などから都市社会を多角的に検証することにより、従来の「イスラーム都市」というステレオタイプな見方を覆し、さまざまなバックグラウンドをもつ人びとが「都市」という限られた空間の中で相互に関わり合いながら都市や都市社会を形成していく様子を描き出し、中世から近代における西アジア都市社会の多様性を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の拡大と緊急事態宣言のために、予定していた海外での資料調査やフィールド調査が不可能となった。そのため、成果取りまとめのための国際会議や研究集会が開催できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
海外調査や国際研究集会などが可能になり次第、実施するとともに、英文論文集刊行に向けて海外の研究協力者らとの意見交換を進めていく。
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