計画研究
厚さ4μmの柔軟な超薄型有機太陽電池を、接着剤領域と非接着剤領域を交互に配置する「飛び石構造」で昆虫の腹部背側に貼り付け、再充電と無線通信が可能なサイボーグ昆虫を実現した。飛び石構造の有効性を障害物踏破試験と起き上がり試験により定量的に評価したところ、厚さ5μm以下のフィルムであれば昆虫の基本的な動作が損なわれないことを実証した。サイボーグ昆虫に実装した有機太陽電池モジュールは17.2ミリワット(mW)の出力を達成し、リチウムポリマー電池を充電し、無線移動制御モジュールを操作することができた。また、厚さ約1.3μmの伸縮可能な導体が皮膚および臓器(神経)へ良好に密着し、生体情報を取得するためのセンサー用電極として使用可能であることを実証した。本成果は、今後、生体組織に匹敵する柔らかいセンサーを開発することで、伸縮性が高く耐久性に優れた次世代生体適合性エレクトロニクスの応用につながるものと期待できる。触覚提示強度の制御や遠隔操作技術による触覚の伝達を可能にするためには触覚センサが必須である。そこで令和4年度には、指屈伸や嚥下、血管の拡張の様な身体動作を検知可能な触覚皮膚貼付型薄膜歪みセンサの開発を実施した。当該センサはシリコンエラストマー層(DE層)を2枚のナノシート電極で挟んだ構造を有している。当該センサを皮膚や血管モデルに貼付し,無線センシングユニットと組み合わせることで、指の屈伸運動、血管モデルの拡張、喉の嚥下運動などに応じて、静電容量値が変化することがわかった。本研究成果より、当該センサは生体組織に接着剤や固定具なしで貼付可能であり、無線ユニットと組み合わせることで身体動作による生体組織の変形をリアルタイムでモニタリングできることが明らかになった。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 4件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (48件) (うち国際学会 17件、 招待講演 27件) 備考 (2件) 産業財産権 (2件)
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