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2022 年度 研究成果報告書

植物体のしなやかさを生み出す非セルロース性細胞壁成分の構造力学的・化学的特性

計画研究

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研究領域植物の力学的最適化戦略に基づくサステナブル構造システムの基盤創成
研究課題/領域番号 18H05495
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 複合領域
研究機関埼玉大学

研究代表者

小竹 敬久  埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (20334146)

研究分担者 石水 毅  立命館大学, 生命科学部, 教授 (30314355)
研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2023-03-31
キーワードアラビノガラクタン-プロテイン / ペクチン / 糖質分解酵素 / 植物細胞壁 / 誘導発現系
研究成果の概要

本研究では、植物の細胞外プロテオグリカンであるアラビノガラクタン-プロテイン(AGP)と複雑な糖鎖構造をもつペクチンの分子機能に焦点をあてて、非セルロース性細胞壁成分の植物体の優れた物理的性質への寄与を探った。真菌由来の糖鎖分解酵素遺伝子を利用してAGPの糖鎖が生体内で特異的に破壊される植物を作出し、AGPの糖鎖がセルロース合成を介して細胞壁の物性や細胞の形態に関わることを示した。また、ペクチンのラムノガラクツロナン-I(RG-I)の主鎖合成酵素を発見・同定し、RG-IのアラビナンがRG-IIとともに細胞形態や細胞接着に関わることを示唆する結果を得た。

自由記述の分野

植物糖鎖生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

AGPとペクチンは植物細胞壁の多糖類の中で最も複雑な構造をもつ分子であり、生体内でのはたらきはよくわかっていない。AGPの糖鎖主鎖の破壊が起こる植物を作出し、AGPが細胞形態や組織形態の制御に関わることを示した。また、本研究ではペクチンの主要なドメインの一つであるRG-Iの主鎖合成酵素を初めて同定した。また、RG-Iが少なくとも胚軸では細胞接着などを介して整った組織形態の形成に寄与し、RG-IIとの間に部分的な機能重複が存在することが明らかになった。細胞壁の屋台骨とも言われるセルロースに加えて、これらの非セルロース性成分も植物体の優れた物理的性質に寄与していることが示唆された。

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公開日: 2024-01-30  

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