研究領域 | ケモテクノロジーが拓くユビキチンニューフロンティア |
研究課題/領域番号 |
18H05503
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
吉田 稔 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, グループディレクター (80191617)
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研究分担者 |
PRADIPTA AMBARA 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (90631648)
川谷 誠 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 専任研究員 (50391925)
近藤 恭光 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 専任研究員 (80333342)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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キーワード | ユビキチンリガーゼ / ユビキチン化誘導キメラ分子 / リガンド化合物 / 化合物アレイ |
研究成果の概要 |
ユビキチンデコーダーやシャトル分子と強く結合し、それらの機能を修飾する新たな化学プローブを開発するための細胞内相互作用解析法の確立を行った。スプリットルシフェラーゼ、化合物アレイ、マイクロスケール熱泳動、TR-FRET法などを駆使し、ユビキチンデコーダー相互作用阻害剤、嚢胞性線維症関連E3ユビキチンリガーゼRFFLやRNF5の新規リガンドなどを発見した。また、アクロレインと効率よく反応する分子を開発し、がん細胞特異的に細胞内タンパク質ユビキチン化を誘導するプローブを開発した。さらに、スプライシングエラー時にイントロン由来の凝集性タンパク質の発現を抑制する品質管理機構の詳細を解明した。
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自由記述の分野 |
応用生物化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タンパク質ユビキチン化は、プロテアソームによるタンパク質分解のみならず、多様なタンパク質機能制御機構であることがわかってきた。この多様な機能を生み出す基盤は、ユビキチン修飾の構造多様性と相互作用する分子の多様性にあるが、その複雑性ゆえに全体像を理解するのは困難であった。本研究では、化学的アプローチにより個々の役割を理解し、疾患のメカニズム解明や治療法の開拓に資する幾つかの化合物を同定することに成功した。また、イントロン配列由来のタンパク質がユビキチン化されて凝集体を造ること、その生産を抑制する品質管理機構の存在も明らかになり、スプライシングとユビキチン修飾系という新たな研究領域が開拓された。
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