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2022 年度 実績報告書

考古学データによるヤポネシア人の歴史の解明

計画研究

研究領域ゲノム配列を核としたヤポネシア人の起源と成立の解明
研究課題/領域番号 18H05509
研究機関国立歴史民俗博物館

研究代表者

藤尾 慎一郎  国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (30190010)

研究分担者 浜田 竜彦  明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (20840143)
山田 康弘  東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (40264270)
清家 章  岡山大学, 社会文化科学学域, 教授 (40303995)
木下 尚子  熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 名誉教授 (70169910)
研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2023-03-31
キーワード渡来系弥生人 / 二重構造説 / ミトコンドリアDNA / 核ゲノム / 炭素14年代測定 / 同位体比分析 / 西遼河 / 古代東アジア沿岸集団
研究実績の概要

最終年度の2022年度は、昨年度まで集めていた人骨資料のうち、未測定だったものの分析・調査に加えて、中部・関東南部への渡来系弥生人の進出時期を調べるために、新たに長野(塩崎遺跡群)、群馬(有馬条里遺跡ほか)、神奈川(池子遺跡)の弥生人骨の調査を行った。また縄文時代は岩手県蝦島貝塚出土人骨のミトコンドリアDNA分析、古墳時代は鳥取県内古墳出土人骨の継続調査を行った。これらの調査結果は、2024年度に発表予定である。
2022年度は、論文3本、研究ノート・調査報告11本、学会発表3本により調査成果を発信するとともに、資料提供者を対象とした報告会を、熊本、米子、鹿児島において実施した。時代ごとの主な成果は以下の通りである。
1 縄文時代人骨については、これまで行われてきた形態小変異に基づいて復元された親族構造は、DNA分析の結果と合わない場合のあることが明らかになった。
2 弥生時代については、埴原和郎の二重構造説に基づく渡来系弥生人の成立仮説を検証した結果、中国北部系の人びとの渡来を想定しないと、渡来系弥生人が成立しない可能性など、より複雑なプロセスが存在したことが明らかになった。
3 古墳時代については、DNA分析の結果、1つの石棺内に葬られた多人数埋葬のなかに、異母兄弟を埋葬した例を、岡山県内の古墳中期の古墳で初めて確認した。
4 弥生時代前期に、九州北部と沖縄との間で始まった貝輪の素材となる大型巻き貝の交易が、前8世紀の弥生前期初めに始まっていたことを明らかにした。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 考古学データとDNA分析からみた弥生人の成立と展開2022

    • 著者名/発表者名
      藤尾慎一郎・篠田謙一・坂本稔・瀧上舞
    • 雑誌名

      国立歴史民俗博物館研究報告

      巻: 237 ページ: 17-70

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 弥生貝交易の中継地―鹿児島県高橋貝塚のゴホウラ分析から2022

    • 著者名/発表者名
      木下尚子
    • 雑誌名

      国立歴史民俗博物館研究報告

      巻: 237 ページ: 157-168

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Archaeological and Anthropological views of Jomon society: methods and practices2022

    • 著者名/発表者名
      YAMADA Yasuhiro
    • 雑誌名

      Anthropological Science

      巻: 130-1 ページ: 3-13

    • DOI

      10.1537/ase.2202192

    • 査読あり
  • [学会発表] ゲノムからみた弥生時代人の多様性2022

    • 著者名/発表者名
      藤尾慎一郎・篠田謙一
    • 学会等名
      令和4年度九州考古学会総会
  • [学会発表] 岩手県蝦島貝塚出土の縄文人骨を対象とした考古学と人類学のコラボレーション2022

    • 著者名/発表者名
      山田康弘・神澤秀明・角田恒雄・安達 登・篠田謙一
    • 学会等名
      第76回日本人類学会大会
  • [学会発表] 数値年代とDNAがもたらすこれからの弥生文化研究2022

    • 著者名/発表者名
      藤尾慎一郎
    • 学会等名
      日本考古学会第120回総会
    • 招待講演

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公開日: 2023-12-25  

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