今後の研究の推進方策 |
昨年度に引き続き研究を行う.研究計画にしたがって,本研究計画は以下の4つの項目について進めていく. (1)性染色体の進化様式について,ヤポネシア人および古代・現代東アジアについての解析を行い,コンピュータシミュレーション等の結果と比較しながら,男女の有効集団サイズの違いや移住率の違いについて明らかにする.(2)複数の古代人ゲノムの解析を行い,希少変異などの情報を用いながら,その遺伝的特徴を明らかにする.(3)マイクロサテライト座位におけるゲノム多型データを,本研究課題で新たに開発した手法を用いて利用し,ヤポネシア人の詳細な遺伝構造を明らかする.結果の妥当性について検証を行い,より詳細な遺伝構造の情報が得られるかどうかについて検討する.(4)ハプロタイプ共有情報を用いて集団の分岐時間や移住の解析を行う手法についての検討を行う.複数の古代人,大量の現代人ゲノムについて手法を適用し,ヤポネシア人の歴史を明らかにしていく. 以上の個別の目的に加え他の研究計画班,公募研究班との連携を広く進め,研究領域の発展に貢献する.具体的には現代人,古代人,動植物ゲノムの解析について共同研究を進めていく.
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