本研究では凍結組織切片から採取した単一細胞を強弱2種類の界面活性剤で溶解し、新鮮な細胞と同等の感度と定量性でRNA-seqする手法 DRaqL (direct RNA recovery and quenching for LCM)を開発した。下流のcDNA増幅法は独自手法(SC3-seq)に加え一般的な手法(Smart-seq2)や市販キット(Takara SMART-seq v4)も適合した。この手法はプロテアーゼ処理と組み合わせてホルマリンで強く固定した切片からも効率よく解析できた。これを用いて卵巣内の卵胞形成過程における組織学的情報にリンクしたトランスクリプトームの多様性を同定した。
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