研究領域 | 実験社会科学 |
研究課題/領域番号 |
19046008
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
巌佐 庸 九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (70176535)
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研究分担者 |
青柳 真樹 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (50314430)
伊藤 秀史 一橋大学, 商学研究科, 教授 (80203165)
井上 達夫 東京大学, 法学政治学研究科, 教授 (30114383)
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キーワード | 制度設計 / 間接互恵 / 学習とゲーム / 逸脱行動 / 進化ゲーム理論 / 文化進化理論 / 協力の進化 / アプルーバルゲーム |
研究概要 |
本研究計画の目的は、社会科学における実験手法の意義と役割について、個別領域を超えた鳥瞰的・メタ理論的な視点から検討することにあった。同時に、A01,B01に属する7つの計画研究班が生み出した具体的な実証知見を、社会科学あるいは自然科学の幅広い文脈に位置づけその意味を明らかにすると共に、個別研究に欠けていた視点を補い、さらなる研究展開を促すための批判装置として機能することを目指すものであった。 理論班は、昨年度にひきつづいて集団班との合同ワークショップを、2011年2月18日に、東京工業大学田町CICにおいて開催した。特定領域外の5名の講演者から話題提供を受けた。それらは社会心理学、社会学、進化生物学、自然人類学、脳科学/数理工学と異なっていたが、いずれも非常に刺激的で、活発な討論が行われた。参加者は、理論班と集団班の班員だけでなく、他の多くの班からもあり、人々の協力の成立と維持に関する多方面からのアプローチに、互いの関連が理解されて非常に有益であると感じた。複数班をまたいだ会議は、来年度も続けることになった。 その前日、2月17日には、特定領域の班長を中心として「アプルーバルゲーム」の勉強会を理論班主催で開催した。市場班による最新の成果の理解を深めるとともに、その意義の解釈に関して、文化班や集団班などから集中的に議論した。実験経済学のグループと社会心理学のグループとの間は、似た実験をしているとしても問題意識や実験設定に違いがあり、良く議論をしてい理解して行く必要があると感じられた。加えて特定領域の後半に渡って「人間性モデルの構築とそれにもとづいた制度設計」という目標に向かって、どのようにまとめて行くかに関して集中的に議論した。
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