研究分担者 |
野本 憲一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90110676)
長滝 重博 京都大学, 基礎物理学研究所, 准教授 (60359643)
大向 一行 国立天文台, 大学共同利用機関等の部局等, 助教 (70390622)
井岡 邦仁 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (80402759)
山崎 了 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教 (40420509)
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研究概要 |
(1)ガンマ線バースト(GRB)の光度相関の一つのlag-L関係式に赤方偏移依存性があることを示した.また,z<1.755におけるIa型超新星で校正した光度相関(米徳相関)を用いて,宇宙論によらないz=5.6までの光度距離を求め,宇宙論パラメータを制限した. (2)多数のIbc型超新星の後期のスペクトルの形状をすばる望遠鏡で観測することにより,重力崩壊型超新星の爆発のほとんどが非球対称であること,爆発的元素合成には非球対称性の影響が顕著に現れ,それが超金属欠乏星の鉄族元素などの化学組成の特徴をよく再現することを見い出した. (3)GRB中心エンジンに関する数値シミュレーションを行い,ジェット形成に対して磁場,ニュートリノの果たす役割について考察を行った.又,数値コードとして一般相対論的磁気流体コードの開発を行い,2次元,及び3次元の大型数値シミュレーションが実行可能となった. (4)宇宙最初の星が,紫外線による電離,重元素の小汚染,磁場による角運動量の引き抜きによって,超大質量ではなく数十太陽質量になることを示した.また,これらの初代星を水輝線,及びGRB残光の吸収線を用いて観測的に調べることができることを示した. (5)高放射効率と光度相関を両立する,GRBの新しい放射モデルを提唱した.青方偏移したe+/-消滅線の観測でモデルを制限できることを示した. (6)GRB残光の観測から,急激な光度減衰に別成分が重なっていること,そして,残光の標準モデルを破るイベントがあることを示した.
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