研究概要 |
本研究課題「スピン流と機能・制御」(A05班)では、スピン流にかかわるさまざまな物理的信号の制御や変換の原理とその機能を探索し、新規デバイスの提案とその機能の実証(デモンストレーション)の研究とその調整を行った。本特定領域内のA01~A04の各班と連携しつつ、スピン偏極電流制御デバイス、スピン流高周波・熱デバイス、光スピントロニクス機能デバイスの3実験グループと、スピン流機能と制御法のデザインおよびスピン偏極電流磁化反転の解明とデバイス設計の理論・設計2グループ、実質的には計5グループで研究を行った。スピン流機能と制御法のデザイン(大阪大学)のグループはA05班では、計画研究における東京大学グループ(代表者・田中)の連携研究者となって共同で研究を行ったので、本調整班のメンバーとしては4名である。 平成21年度には、前年度に引き続き共同研究体制を固め、スピン流と機能・制御に関する研究動向調査や研究戦略の策定を行い研究を行った。本特定領域の成果報告会2回(札幌、東京)、物性科学領域横断研究会「スピンが拓く物性科学の最前線」を東京大学で開催し、各グループの成果発信と内外の研究者との情報交換を行った。また、本研究代表者の田中を組織委員長として、平成22年8月に東京大学にて行われる「半導体におけるスピン関連現象の物理と応用国際会議」(6th lnternational Conference on the Physics and Applications of Spin Related Phenomena in semiconductors, in August 1-4, 2010, University of Tokyo, Japan)を本特定領域が共催することになり、その準備を進めた。
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