研究領域 | 光―分子強結合反応場の創成 |
研究課題/領域番号 |
19049010
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
杉村 博之 京都大学, 工学研究科, 教授 (10293656)
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研究分担者 |
邑瀬 邦明 京都大学, 工学研究科, 准教授 (30283633)
一井 崇 京都大学, 工学研究科, 助教 (30447908)
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キーワード | 微細加工 / 微細組立 / リソグラフィ / 自己集積化単分子膜 / 真空紫外 / 走査型プローブ顕微鏡 / ナノ材料 / ナノ加工 |
研究概要 |
本計画研究では、3つのサブテーマについて研究を進めた。 (1)光微細加工研究室独自の光微細加工技術である真空紫外(Vacuum Ultraviolet Lithography, VUV-L)マクロ加工技術の、光強結合場構築への対応を目指し、プロセス条件の見直しと改良を実施した。まず、光学的応用のため必要不可欠な透明基板へ対応するため、透明導電性基板へのSAMレジスト被覆およびVUVパターニングの実験をおこなった。ITO基板へのSAM被覆プロセス条件を確立し、VUV露光条件を最適化した。シリコン基板とくらべると表面の平滑性が劣るため、マスクの密着度が悪くややパターンがぼけることがわかったが、5μm程度のラインパターン転写では問題無いことがわかった。次に、平坦性の高いシリコン基板でのVUV露光条件の最適化を行い、0.5μm程度のサブミクロンSAM膜パターンを形成できるようになった。このVUVマイクロパターン化SAMをテンプレートに、金ナノ粒子配置の予備実験を行い、パターン上に金のナノ粒子を自在に配置するための基礎的なデータを収集した。 (2)ナノプローブ微細加工原子レベルで平滑なSAMレジストを用い、プローブ描画条件の最適化を行い、15nm前後の微細ラインをある程度の再現性で描画できるようになった。このプローブ描画パターンをテンプレートに、金ナノ析出実験を行い、加工線幅20nmレベルの金ナノ構造を構築できることを確認し、光強結合反応場構築のための要素技術として有望であることを確認した。 (3)光強結合場リソグラフィ技術を開発するための第一ステップとして、可視光応答性のある単分子膜レジスト(ニトロフェニルSAM)の被覆プロセスを開発し、さらに、このSAMが実際に可視光によって露光できることを確認した。
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