本課題では、金属ナノギャップ等に局在した光電場と分子或いは量子ドットを対等な立場で取り扱う理論的手法により「光-分子強結合場」における光学応答の様相を解明する。具体的には以下の4項目を中心に研究を行う。(1)ナノ空間構造を持つ局在光電場と分子系波動関数の特異な空間相関に基づく分子状態制御の可能性を解明する。(2)局在光電場による化学反応場形成手段としての輻射力による分子運動制御の可能性を明らかにする。(3)局在した光電場が誘起する分子励起状態が、ナノ分極配向構造を持つ分子集合系においてどのように伝達するかを解明する。(4)量子相関を持つ光が光ー分子強結合場でどのように発生し、どのように分子系と相互作用するかを明らかにする。
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