計画研究
本特定領域で創製される配列ナノ空間を有する新物質を対象に、最新の放射光X線散乱実験技術を駆使してその精密構造を決定し、構造的観点から新物質相の電子状態と量子物性の発現機構を明らかにすることを目的として、(1)粉末回折法による構造研究、(2)単結晶を用いた精密測定を利用した電子密度解析を行っている。放射光X線回折実験はSPring-8において、粉末測定はBL02B2、単結晶測定はBL02B1において行った。まず、単結晶専用X線回折装置が新しく共用ビームラインのBL02B1に納入された。我々は、本特定領域での研究の展開を見据えて、本装置の立ち上げに積極的に関わり、標準的な試料により世界最高の分解能/統計精度を誇ることが可能であることを確認した。来年度から配列ナノ空間を有するクラスレートなどの熱伝導に関わるラトリングのモード特定などを行う予定である。一方、粉末回折測定では領域内との共同研究により、配列空間のゲスト分子の存在による骨格の再配列など興味深い現象を見出した。
すべて 2009 2008
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件)
Scripta Materialia 60
ページ: 321-324
Angew. Chem. Int. Ed 47
ページ: 8642-8645
J. Phys. Soc. Jpn 77
ページ: 014712-1-7
Physical Review B 78
ページ: 244102-1-8