計画研究
カーボンナノチューブを用いて溶液中でバイオセンシングを行う場合、溶液のイオンの変動に伴うノイズの影響が、センシング感度の限界を低くしてしまうという問題が生じる。この問題を解決する為に、確率共鳴の手法を、カーボンナノチューブトランジスタに取り入れ、その可能生を検証した。酸化シリコン基板上にコバルトの触媒を形成し、アルコールCVD法を用いて複数本のカーボンナノチューブを成長させ、ソース/ドレイン電極を形成する。これにより、多数チャネルのカーボンナノチューブ電界効果トランジスタを形成した。閾値電圧以下に初期電圧を設定し、ゲート入力に閾値に達成しない方形波パルス列を印加する。閾値に達成しないので、出力電流はゼロである。このパルス入力にホワイトノイズを重畳させて印すると、方形波パルスとノイズの入力の和が閾値を超える場合、出力電流が得られる。ノイズの強度を最適化することにより、入力に比例した出力特性が得られ、確率共鳴現象の測定に成功した。さらに相関関数の計算により、実験結果を説明することが可能になった。
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http://www.sanken.osaka-u.ac.jp/labs/se/