計画研究
核融合炉で必要な燃料トリチウムを効果的にかつ安全に自給製造するためのブランケット基礎研究をおこなうため、固体ブランケット(Li_2TiO_3, Li_4SiO_4, Li_2ZrO_3, Li_2O等酸化物)あるいは液体ブランケット(液体Li, Li_<17>Pb_<R3>, Flibe)との中性子核反応で発生するトリチウムの動的移行挙動を実験と解析に基づき研究した。本年は、特定領城研究[核融合トリチウム]の二年目であり、前年の成果を踏まえ、基礎過程の定量的解明と新規回収法の開発に焦点を当てた。まず、固体ブランケット増殖材を原子炉中性子照射後、加熱昇温下で11cに水素や水蒸気を混入させた条件の実験放出曲線をトリチウム反応、脱離、拡散のミクロ過程の速度式とバランス式に基づいて解析し、良好な一致を得た。また諸外国でのトリチウム放出結果も木年度開発した計算コードで定量的に評価できることが分かった。また固体ブランケット充填ペブル材中のトリチウムと熱の移行を数値計算解析するとともに、流動装置を組み立て、スモーク法とX線CT法による充填層内流動観察結果と比較し、定量的一致を得た. 結果は、ITER-TBMの製作、実験に反映させ、mm以下の精度で、空隙流動を予測し、トリチウム増殖比の評価に導いた. 固体ブランケットlleパージガスからトリチウムを回収するための酸化物プロトン導電体を用いる方法について、トリチウム回収実験をおこない、水蒸気の影響を明らかにした。液体ブランケット材の研究では、Flibcを中性子照射後、ヘリウムパージガスへのトリチウム脱離速度と水素-トリチウム同位体交換速度を求め、トリチウム回収可能性について検討した。液体Liでは、金属イットリウムへの吸収による回収可能性について世界で始めて実験的に実証した。固体と液体ブランケットにおけるトリチウム回収の成果は目木原子力学会、2008年秋のTOFE(米国)、SOFT(ドイツ)で開催された核融合炉工学関連国際会議で発表した。
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http://tritium.nifs.ac.jp/