計画研究
原子力機構においては、トリチウム(T)除去技術について、無機担体をベースとした疎水性白金触媒を用いたT酸化反応のデータ整備を進め、室温近傍では反応律速であり、100℃超では細孔拡散律速であることを明らかにした。疎水性白金触媒によるトリチウム酸化機構解明では、雰囲気水蒸気濃度にかかわらず、触媒表面への水分子吸着を阻害し、高いトリチウム酸化効率を示すことを明らかにした。T水処理システムにおいては、高濃度T水に対する耐久性を大幅に高めることを目的に、フッ素系高分子電解膜の放射線架橋が大きく進行する条件を明らかにした。高濃度T水による材料腐食の研究に関しては、高濃度T水のpHが異なる場合の腐食挙動について、電気化学的な手法を用いたデータを取得した。有機T(T化メタン)の酸化に関しては、Pd/ZrO2触媒を開発したが、200-500℃の高温でも、触媒表面の吸着水により酸化性能が低下する傾向が認められた。高温でも疎水性を維持できる疎水化処理を施したPd/ZrO2の試作を行い、蒸気劣化挙動を抑える見通しを得た。名古屋大学においては、T含有排水の処理に用いる電解セル化学交換塔の前処理装置として、二重温度二重圧力化学交換塔の適用を検討した。圧力が1~10気圧、温度が20~140℃の比較的穏やかな条件において、処理すべきT水量を1/10に減容できることを、解析研究により示した。富山大学においては、ポリイミドとセルロース中のT水の透過挙動及びT水の溶解量を測定し、活性化エネルギーはそれぞれ-5.0kJ/mol、5.2kJ/mol、T水の溶解エンタルピーは-34kJ/mol、-36kJ/mol、拡散の活性化エネルギーは29kJ/mol、41kJ/molであることを明らかにした。静岡大学においては、水素同位体透過に及ぼす金属酸化膜の膜形成温度及び成分の影響についてデータを得た。
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