研究領域 | 分子高次系機能解明のための分子科学―先端計測法の開拓による素過程的理解 |
研究課題/領域番号 |
19056002
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
藤井 正明 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (60181319)
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研究分担者 |
酒井 誠 東京工業大学, 資源化学研究所, 准教授 (60298172)
石内 俊一 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教 (40338257)
橋本 健朗 首都大学京都, 理工学研究科, 准教授 (40202254)
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キーワード | レーザー蒸発法 / 液体噴霧法 / 超音ジェット / 生体関連分子 / 質量分析 / 発光分析 / レーザー分光 |
研究概要 |
平成19年度は新規気化法としてレーザー蒸発法及び液体噴霧法を開発するために、超音速ジェットチャンバーおよび質量分析器の設計・試作に引き続き、平成20年度は、この試作装置を用いて、生体関連分子に適用できる新たな非破壊的気化法であるレーザー蒸発法および液体噴霧法の開発・改良を行い、生体関連分子の気相分光の実現を目指した。レーザー蒸発法では、グラファイト等のマトリックス剤を混ぜることによりレーザー照射に伴う分解の抑制を試みた(グラファイトマトリックス法)他、レーザー集光機構、試料移動機構の工夫/改良を行う事で、信号強度の増大と安定性の向上に成功した。液体噴霧法としては、中性分子にも適用可能な噴霧法として、研究分担者(東工大・石内)が開発した超臨界流体ジェット法も試験運用した。いずれの試料気化法においても、生体試料の非破壊的気化において著しい向上が見られたので、21年度以降の高度なレーザー分光実験に適用可能と評価した。また、高繰り返し型のチタンサファイア再生増幅器システムを備品として購入し、気相の実験と平行して液相中での実験を本格的に開始した。これにより、液相中での測定に最適化した過渡吸収分光装置および過渡蛍光検出赤外分光装置の構築を行い、気相分光用の装置との独立化を図り、気相と液相の実験を平行して行える体制を確立した。 実験の解析には首都大学東京・橋本が中心となって理論化学計算を併用し、研究のサポートとする体制を整えた。理論化学計算には、首都大研究室と大学センター、自然科学研究機構計算科学研究センターの各計算機を利用した。 以上の研究成果は、国際会議(GRC-MICなど)で発表を行った(海外旅費として支出)。
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