酸素発生型光合成反応は、植物などの葉緑体とシアノバクテリア細胞内のチラコイド膜(光合成膜)で行われるが、その光化学的性質と微細構造は、成長、細胞機能分化、環境などに応じて様々な時間スケールで変化していく。その有様を生理的条件下で直接捉えるための研究方法論と必要な顕微分光法を開発するのが本研究課題の目的である。従来の回折限界を超える空間分解能の達成をチラコイド膜の観察で達成すし、蛍光スペクトル、顕微吸収スペクトルをはじめとする多角的な分光手法の統合により、葉緑体毎や微細構造毎の光化学反応に関する詳細な情報を得る。
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