研究領域 | 細胞周期フロンティア-増殖と分化相関 |
研究課題/領域番号 |
19057001
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中山 啓子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60294972)
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研究分担者 |
石田 典子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (10361073)
舟山 亮 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (20452295)
山田 秀俊 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70511955)
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キーワード | Geminin / ノックアウトマウス / 細胞周期 / DNA複製 / ES細胞 |
研究概要 |
Geminin遺伝子をlox配列で挟んだコンディショナルノックアウトマウス(cKO)と、組織特異的に発現制御するプロモーターにより発現を調節されているCre recombinase発現トランスジェニックマウスを交配し、組織特異的Gemininノックアウトマウスを作製した。 本年度は、lck-promoterによって発現が制御されているCre-recombinaseトランスジェニックマウスと交配することによって、Tリンパ球特異的なGemininノックアウトマウスを作製し、解析を行った。Lck-promoterは、胸腺内のTリンパ球の最も未熟な細胞で発現することが知られている。Lck-Cre Tgと交配したGeminin cKOの胸腺Tリンパ球は、Gemininタンパク質の発現は、低下しておりCre-recombinaseによってGeminin遺伝子が欠失したことが確認された。胸腺T細胞のCD4およびCD8の発現によりGemininタンパク質のT細胞の分化に対する影響を調べたが、野生型に比較し異常は認められなかった。 次に、コンディショナル遺伝子を持つ胎仔線維芽細胞を作製し、培養中にCre-recombinaseを発現し、試験管内でGeminin遺伝子を欠失させ、そのときの細胞周期の変化をフローサイトメトリーで観察した。その結果、Geminin欠失胎仔線維芽細胞は、細胞の増殖能が非常に低下し、野生型に比べると早い時期に老化の表現型をとることが判明をした。しかしながら、これまで腫瘍細胞でGemininの発現を低下させたときに観察されていた様なDNA含量の異常は観察されなかった。
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