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2011 年度 実績報告書

細胞の形態とサイズの細胞周期制御の分子機構

計画研究

研究領域細胞周期フロンティア-増殖と分化相関
研究課題/領域番号 19057002
研究機関東京大学

研究代表者

大矢 禎一  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (20183767)

研究分担者 平田 大  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (30243603)
キーワード細胞周期 / 形態形成 / 分子遺伝 / 核分裂周期 / 細胞質分裂
研究概要

我々は細胞の形態形成のメカニズムを細胞の運命を規定している「細胞周期制御」という観点から出芽酵母を使って多面的に研究している。細胞壁合成チェックポイントは出芽酵母で我々が発見した新規細胞周期チェックポイントである。本年度はHog1pとSlt2pという2つのMAPKが関与した後にどのようにM期サイクリンの転写抑制に結びつくかについて研究を行った。我々は、S期に働く転写因子であるHcm1pの過剰発現が細胞壁チェックポイントの乗り越えを引き起こすことから、細胞壁合成停止時にはHcm1p機能の阻害が重要であろうと考えた。実際にHcm1pが活性化するとその下流でFkh1p,Fkh2p,Ndd1pなどの転写因子が活性化し、これらがM期サイクリンClb1p、Clb2pを発現誘導することを実験的に確かめることができた。また、細胞壁合成停止時には細胞内のHcm1pタンパク質の量は変化せず、代わりに通常ならばS期になると核に移行するHcm1pの核局在化が見られなかったことからHcm1pの核局在が妨げられていることが示唆された。最後の問題は、細胞周期進行や細胞壁合成停止時にどのようにHcm1pの機能が制御されているかである。我々は、質量分析(LC-MS/MS)によるリン酸化部位の解析からHcm1pには全部で29個のリン酸化サイトがあることを明らかにした。さらに全てのリン酸化サイトの変異株の解析から、G1-CDKサイクリンによってS369、S387、S496がリン酸化されること、MAPkinaseによってS61、S65、S66がリン酸化されることがHcm1pの正と負の制御に重要であることを突き止めた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Ethanol fermentation driven by elevated expression of the G1 cyclin gene CLN3 in sake yeast.2011

    • 著者名/発表者名
      Watanabe D
    • 雑誌名

      Journal of Bioscience and Bioengineering

      巻: 112(6) ページ: 577-582

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Analysis of the biological activity of a novel 24-membered macrolide JBIR-19 in Saccharomyces cerevisiae by the morphological imaging program CalMorph.

    • 著者名/発表者名
      Ohnuki S
    • 雑誌名

      FEMS Yeast Research

      巻: 2011

    • DOI

      10.1111/j.1567-1364.2011.00770.x

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://ps.k.u-tokyo.ac.jp/

URL: 

公開日: 2014-07-16  

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