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2010 年度 実績報告書

プリオンなどの構造多形と機能発現システムの再構築

計画研究

研究領域タンパク質社会の研究の総合的推進
研究課題/領域番号 19058002
研究機関東京工業大学

研究代表者

田口 英樹  東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (40272710)

研究分担者 小池 あゆみ  神奈川工科大学, 応用バイオ科学部, 准教授 (20454176)
キーワードタンパク質 / フォールディング / シャペロン / アミロイド / プリオン
研究概要

(1)プリオンを含むタンパク質の構造多形の生物学的意義の解明
アミノ酸配列によって一義に決まるタンパク質の天然構造に機能が依存するというのがタンパク質科学の大前提である。しかし、この10数年のタンパク質科学の進展により、本来の立体構造以外にアルツハイマー病やプリオン病など哺乳類の神経変性疾患と強く関わるアミロイドと呼ばれる分子間βシートの凝集状態が知られるようになってきている。プリオンも含むアミロイドが細胞内でどのような動態、構造で存在しているのかについて、これまで研究を進めてきている。特に昨年度は酵母プリオンSup35タンパク質が細胞内でどのような状態でアミロイドになっているのかを電子顕微鏡を中心とした方法で詳細に観察し、細胞内でのアミロイドについて新たな知見を得た。
(2)構成的アプローチによるタンパク質機能発現システムの再構築
リボソームで合成されてきたポリペプチドは、アミノ酸配列にしたがった特有の立体構造にフォールディングする必要がある。また、細胞はシャペロンと呼ばれるタンパク質を多数準備してフォールディングが失敗しないようなシステムを備えている。本研究では、従来のフォールディング研究ではほとんど扱ってこなかったリボソームでの合成に共役したタンパク質フォールディングを細胞内や試験管レベルで調べる実験系を構築してきている。昨年度は細胞内でフォールディングを助けるシャペロンの代表である大腸菌シャペロニンGroEL/ESの細胞内での基質タンパク質を網羅的に同定することで、細胞内でのシャペロンの役割について重要な新知見を得た。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] In vivo evidence for the fibrillar structures of Sup35 prions in yeast cells.2010

    • 著者名/発表者名
      Kawai-Noma, S., Pack, C-G, Kojidani, T., Asakawa, H., Hiraoka, Y., Kinjo, M., Haraguchi, T., Taguchi, H., Hirata, A.
    • 雑誌名

      J.Cell Biol.

      巻: 190 ページ: 223-231

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A systematic survey of in vivo obligate chaperonin-dependent substrates.2010

    • 著者名/発表者名
      Fujiwara, K., Ishihama, Y., Nakahigashi, K., Soga, T., Taguchi, H.
    • 雑誌名

      EMBO J.

      巻: 29 ページ: 1552-1564

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Diffuse oligomer-based transmission of yeast prions.2010

    • 著者名/発表者名
      Taguchi, H., Kawai-Noma, S.
    • 雑誌名

      FEBS J.

      巻: 277 ページ: 1359-1368

    • 査読あり
  • [学会発表] Evolution of protein folding in the cell2010

    • 著者名/発表者名
      田口英樹
    • 学会等名
      第33回分子生物学会年会、第83回生化学会大会合同年会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド
    • 年月日
      2010-12-10
  • [備考]

    • URL

      http://www.taguchi.bio.titech.ac.jp

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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