計画研究
特定領域研究
(1) プリオンを含むタンパク質の構造多形の生物学的意義の解明アミノ酸配列さえ決まれば唯一の立体構造が決まるというタンパク質の基本原理は大きく揺らいできている。いったんある形にフォールディングしたあと秩序維持機構が破綻し、プリオンやアミロイドのような凝集に構造転換してしまう場合や、そもそも特定の立体構造を持たない場合(天然変性タンパク質)のような「構造多形」がタンパク質の機能発現に重要なことが近年わかってきたからである。そこで本研究では、タンパク質の構造多形が細胞内のタンパク質社会の中でどのような役割を担っているのかをさまざまなアプローチで調べることを目的とする。(2) 構成的アプローチによるタンパク質機能発現システムの再構築細胞という複雑系内の現象を理解するために、通常は何らかのプローブ(抗体、蛍光、RIなど)を導入して複雑な中から特定のものだけを調べる分析的な手法が取られる。が、そうやってわかってきた現象をより深く正確に理解するためにはできるだけ不要なものを取り除き単純化した実験系が必要である。そこで本研究では、最近実用化された必須因子のみから構成された無細胞タンパク質合成系(PUREシステム)を基盤技術としてタンパク質がいかに機能発現を達成しているのか、再構築により理解を深めることを目的とする。
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http://molbio.chem.t.u-tokyo.ac.jp/taguchi/