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2008 年度 実績報告書

大腸菌膜タンパク質の機能発現と秩序維持機能

計画研究

研究領域タンパク質社会の研究の総合的推進
研究課題/領域番号 19058007
研究機関京都大学

研究代表者

秋山 芳展  京都大学, ウイルス研究所, 教授 (10192460)

研究分担者 森 博幸  京都大学, ウイルス研究所, 准教授 (10243271)
キーワード膜タンパク質 / 品質管理 / 大腸菌 / タンパク質膜透過 / 表層ストレス応答 / RIP / 膜プロテアーゼ
研究概要

本研究では、大腸菌における膜タンパク質の生合成、機能維持と制御、分解等の諸過程をグローバルな「品質管理機構」としてとらえ、これに関わる因子の作用メカニズムと相互作用、並びに生理的役割の全体像を解明することを目的とする。膜タンパク質が正しく機能を発現するための「品質管理」は、膜機能、ひいては細胞機能の維持に欠くことが出来ない。本研究は生物種を越えた「膜タンパク質品質管理ネットワーク機構」を理解することに寄与する。本研究はこれまでの申請者らの研究を総合・発展させ、ネットワークとして膜タンパク質の品質管理をとらえて研究するものである。本年度は、高度好熱菌タンパク質透過チャネル(トランスロコン)SecYEの立体構造を、SecYに対するモノクローナル抗体断片との複合体としてX線結晶構造解析によって決定した。解かれたSecYEの構造には、静止型構造にはない凹みが細胞質領域に観察され、この構造をプレオープン構造と命名し、タンパク質膜透過におけるトランスロコンの構造変化を伴う機能モデルを提唱した。また、RIP protase RsePがcircular permutateした一時配列の二つのPDZドメインをもつことを示し、そこへのリガンド結合がRsePの機能制御に関わることを示唆した。さらに、RsePの基質結合に重要な領域として、3番目の膜貫通領域(TM3)を同定し、TM3が直接基質結合に関わる可能性を示した。また、RseP基質切断に重要な、基質膜貫通部位中のHelix-dstablizing残基が、RsePの基質との相互作用を促進することを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Substrate recognition and binding by RseP, an Escherichia coli intramembrane protease2008

    • 著者名/発表者名
      Koide, K., Ito. K., and Akiyama, Y.
    • 雑誌名

      J. Biol. Chem 283

      ページ: 9562-9570

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A pair of circularly permutated PDZ domains control RseP, the S2P family intramembrane protease of E. coli2008

    • 著者名/発表者名
      Inaba, K., Suzuki, M., Maegawa, K., Akiyama, S., Ito, K., and Akiyama, Y.
    • 雑誌名

      J. Biol. Chem 283

      ページ: 35042-35052

    • 査読あり
  • [学会発表] 大腸菌Ripプロテアーゼの機能と制御2008

    • 著者名/発表者名
      秋山芳展
    • 学会等名
      ワークショップ「直接性、不可逆性を特徴とする新しいシグナル伝達のメカニズム」第31回日本神経科学大会
    • 発表場所
      東京(東京国際フォーラム)
    • 年月日
      2008-07-10

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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