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2009 年度 実績報告書

大腸菌膜タンパク質の機能発現と秩序維持機能

計画研究

研究領域タンパク質社会の研究の総合的推進
研究課題/領域番号 19058007
研究機関京都大学

研究代表者

秋山 芳展  京都大学, ウイルス研究所, 教授 (10192460)

研究分担者 森 博幸  京都大学, ウイルス研究所, 准教授 (10243271)
キーワード膜タンパク質 / 品質管理 / 大腸菌 / タンパク質膜透過 / 表層ストレス応答 / RIP / 膜プロテアーゼ
研究概要

本研究は、大腸菌における膜タンパク質の生合成、機能維持と制御、分解等の諸過程をグローバルな「品質管理機構」としてとらえ、これに関わる因子の作用メカニズムと相互作用、並びに生理的役割の全体像を解明することを目的とする。本研究はこれまでの申請者らの研究を総合・発展させ、ネットワークとして膜タンパク質の品質管理をとらえて研究するものである。本年度は、高度好熱菌タンパク質透過チャネル(トランスロコン)と相互作用し、タンパク質膜透過の後期課程に働くと考えられている膜タンパク質SecD/SecF複合体の立体構造をX線結晶構造解析にまって.3.5Aの分解能で決定した。SecDFはpsudo-synmetoricalな膜領域と二つのペリプラズム側に大きく露出した二つの領域を持つこと、N末端側のペリプラズム領域のhead subdomainは、少なくとも2種類の構造を取り得ることを明らかにした。生化学実験、電子顕微鏡観察、コンピュータシミュレーション等の結果に基づき、このペリプラズムドメインが構造変化を起こしつつ基質と直接相互作用し、プロトン駆動力に依存して分泌タンパク質の膜透過を駆動するとのモデルを提唱した。一方、膜タンパク質の膜組み込みや構造形成、品質管理に関わる細胞因子を同定するために、secY351変異に対するマルチコピーサプレッサーの分離を試みた。secY351変異に起因する表層ストレス応答の抑制と、高温感受性生育の回復を指標として、大腸菌遺伝子ライブラリー(ASKA library)をスクリーニングして、その様な表現型を示す候補を得た。それのマルチコピーサプレッサーにより実際にsecY351変異株中での表層ストレス応答レポーターの発現が低下し、モデル膜タンパク質の幕見込みが回復していた。これらのマルチコピーサプレッサーの解析をさらに進める予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Quality control of cytoplasmic membrane proteins in Escherichia coli2009

    • 著者名/発表者名
      Akiyama, Y.
    • 雑誌名

      J.Biochem. 46

      ページ: 449-454

    • 査読あり
  • [学会発表] A pair of circularly permutated PDZ domians control ResP, the S2P family intramembrane protease of E. coli.2009

    • 著者名/発表者名
      Akiyama, Y.
    • 学会等名
      第82回日本生化学会大会
    • 発表場所
      神戸ポートピアホテル
    • 年月日
      2009-10-23
  • [備考]

    • URL

      http://www.virus.kyoto-u.ac.jp/Lab/akiyama/ronbun.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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