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2010 年度 実績報告書

小胞体におけるタンパク質品質管理機構

計画研究

研究領域タンパク質社会の研究の総合的推進
研究課題/領域番号 19058008
研究機関京都大学

研究代表者

永田 和宏  京都大学, 総合生命科学部, 教授 (50127114)

研究分担者 稲葉 謙次  九州大学, 生体防御医学研究所, 特任准教授 (10423039)
キーワード小胞体 / 品質管理 / 小胞体関連分解 / レドックス制御 / 分子シャペロン
研究概要

なんらかの原因で細胞内にミスフォールドしたタンパク質ができてしまった場合、それを分解処理する必要があるが、本研究においては、細胞の品質管理機構において、1.どのように分解すべき基質のみが認識され、分解処理にまわされているか、および、2.変性あるいは凝集したタンパク質を、どのように分解可能な状態に保持し、かつ効率的に分解装置にアクセスさせるか、という2点に注目して研究を行うことを目的とする。
平成22年度においては、小胞体でミスフォールドした非糖タンパク質の分解におけるジスルフィド還元酵素ERdj5の関わりを解析した。ERdj5はC末端に位置するチオレドキシン様ドメイン(Trx4ドメイン)を介して、ミスフォールドした糖タンパク質をレクチン様分子EDEMから受け取る一方、Jドメインを介して、ミスフォールドした非糖タンパク質を分子シャペロンBiPから受け取り、これら基質のジスルフィド結合を還元することで分解を促進することを明らかにした。ERdj5により還元された基質はJドメインを介してBiPへ受け渡され、BiPから小胞体膜上に形成される(ERAD)複合体へ受け渡され、サイトゾルへ逆行輸送されることを明らかにした。さらに、非糖タンパク質分解経路が小胞体ストレス時にオーバーフローした糖タンパク質分解経路のバックアップとして機能するという新しい機構を明らかにした。以上の成果は現在投稿中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Structural basis of an ERAD pathway mediated by the ER-resident protein disulfide reductase ERdj52011

    • 著者名/発表者名
      M.Hagiwara, K.Nagata, et al
    • 雑誌名

      Mol.Cell

      巻: 41 ページ: 432-444

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Solution structure and dynamics of mouse ARMET2010

    • 著者名/発表者名
      J.Hoseki, K.Nagata, et al
    • 雑誌名

      FEBS.Letters.

      巻: 584 ページ: 1536-1542

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The novel thioredoxin-related transmembrane protein TMX4 has reductase activity2010

    • 著者名/発表者名
      Y.Sugiura, K.Nagata, et al
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem.

      巻: 285 ページ: 7135-7142

    • 査読あり
  • [学会発表] Regulation in the electron transfer cascade among the oxidor eductases in the endoplasmic reticulum2010

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiro Nagata
    • 学会等名
      The 3^<rd> International Symposium on Protein Community
    • 発表場所
      Nara (Japan)
    • 年月日
      2010-09-14

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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