計画研究
特定領域研究
本研究では、末梢リンパ節あるいは脾臓組織の構築を人工的な方法で行い、その構造が自然のリンパ組織に類似し、かつ抗原特異的免疫学的機能を有する組織を構築する方法を確立することを目標とする。すでにこれまでに我々は、自然のリンパ節に類似した組織の人工的構築に成功し、人工リンパ節を非免疫状態の個体、あるいは免疫不全症(SCID)の個体に移植し抗原で免疫すると、抗原特異的抗体産生系において、正常リンパ節では到達し得ないほどの強い二次免疫反応を誘導出来ることを発表してきた。このような高効率の免疫機能をもった人工リンパ節の成功は我々が世界で初めてである。平成19年-21年度の研究目標は、(1)このようなリンパ組織を構築出来るストローマ細胞、インデューサー細胞の遺伝子プロファイリングを行い、その遺伝子シグニチュアを検索する。(2)人工リンパ節に濃縮されるB細胞、ヘルパーT細胞の遺伝子プロファイリングを行う。(3)我々の人工リンパ節法を用いると、親和性が非常に高い抗原特異的抗体産生細胞が高効率で得られることから、新たなモノクローナル抗体作成法であると考えられる。人工リンパ節を用いて抗体産生性ハイブリドーマの作成を行う。(4)人工リンパ節を用いた腫瘍治療モデルを確立する。(5)ヒト化マウス等を応用してヒト型人工リンパ節の構築を行うための基礎的検討を行う。
すべて 2010 2009 2008 2007
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件) 学会発表 (1件) 産業財産権 (2件)
Advances in Immunology (review, in press)
American J. Pathology (in press)
Acta Physiologica 198
ページ: 287-294
J. Clin. Invest. 120(3)
ページ: 883-893
J. Exp. Med. 205
ページ: 395-408
J Immunol. 178
ページ: 2794-802
J. Clin. Invest. 117
ページ: 997-1007