計画研究
根にオーキシンを作用させると、導管隣接内鞘細胞(XPP, Xylem Pole Pericycle)だけが細胞分裂をして側根を形成する。ここでは、XPPのアイデンティティー決定因子を見いだす事を目的とし、XPPで特異的に発現している転写因子遺伝子候補遺伝子として選び機能解析した。その結果、SRDX融合遺伝子を発現させることにより内鞘細胞マーカーの発現を弱め、側根形成を阻害する能力を持つ遺伝子を見いだしている。現在これら遺伝子の多重遺伝子破壊株の作成を進めている。また、過剰発現により、オーキシンに応答した細胞分裂能を異所的に与え、また内鞘マーカーを異所的に発現させる遺伝子を見いだし、機能解析を行なった。側根始源細胞での不等分裂においては、細胞間の認識が関わっていると考えられる。そのシグナル因子候補について、赤外線レーザーとCRE/Loxを用いた内鞘細胞での単一細胞誘導系を確立した。現在は、シグラル分子を単細胞で誘導した時の隣接細胞の振る舞い等を解析している。また、発生の制御機構が十分に解明されていない師部形成の鍵因子の探索も行なった。これにより、過剰発現した時に原生篩部や伴細胞を異所的に形成させる能力のある転写調節因子を見いだした。また、茎頂メリステムで発現が高い遺伝子の中から、過剰発現によって茎頂メリステムのサイズを大きくできる転写因子遺伝子も見いだした。さらに、植物が悪環境にさらされた時に、発生の鍵転写因子を修飾して発生の調節を行なう事も見いだした。
(抄録なし)
すべて 2014 2013 2012 その他
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (17件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件) 備考 (1件)
Plant Cell Physiol.
巻: 55 ページ: 737-749
10.1093/pcp/pct196
Plant Cell Physiol
巻: 59 ページ: 1253-1262
10.1093/pcp/pct076
PLoS Genet.
巻: 9 ページ: e1003540
10.1371/journal.pgen.1003540
Biosci Biotechnol Biochem.
巻: 77 ページ: 1287-1295
Proc Natl Acad Sci U S A.
巻: 109 ページ: 6337-6342
10.1073/pnas.1117537109
http://www.bio.sci.osaka-u.ac.jp/bio_web/lab_page/cell_physiol/sitepg/Kakimoto_Lab/homu.html