研究領域 | 植物メリステムと器官の発生を支える情報統御系 |
研究課題/領域番号 |
19060007
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
田坂 昌生 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (90179680)
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研究分担者 |
相田 光宏 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 准教授 (90311787)
古谷 将彦 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (10432593)
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キーワード | シロイヌナズナ / 茎頂分裂組織 / UNI / オーキシン / サイトカイニン / CUC / MAB4 |
研究概要 |
双子葉植物の茎頂メリステムは胚発生過程に2枚の子葉の間に形成され、これが発芽後に主茎とそれに派生する器官を構築する。一方、各葉の根元に側芽と呼ばれる茎頂メリステムができ、それが成長して枝になる。また、それが変形すると花となる。我々は、茎頂メリステム形成制御の分子ネットワークの全体像を明らかにする事を目的に研究を行う。本年度の成果を次ぎにまとめる。 1)CUCsの下流遺伝子の解析;茎頂メリステム形成のキー転写因子CUCsの下流で機能する遺伝子群を同定し、それらの多くの胚における発現パターンを調べた。さらに、CUC2の直接のターゲット遺伝子候補を多数選び、それらに関する分子遺伝学的な解析を開始した。 2)オーキシンの極性を持った分布の構築機構;CUCsの発現を制御するオーキーシンの極性を持った分布の構築に関与するMAB4(Macch1-bou 4)タンパク質の細胞内局在とmab4単独変異株の性質を調べた。さらに、MBA4と相互作用する可能性が高いタンパク質をいくつか見つけて、それらに対する分子遺伝学的な解析を開始した。また、新奇のMAB2遺伝子の候補遺伝子を同定した。 3)サイトカイニンが地上部メリステム形成で果たす役割;茎頂メリステム形成と茎頂メリステムの機能調節に関与するRタンパク質UNIがサイトカイニン信号伝達系を介して多数の腋芽メリステムを誘導する事を示した。また、恒常的に活性化されたサイトカイニン信号伝達系が抵抗性関連遺伝子の発現制御にも関与する事を示した。さらに、uni-1D変異株のサプレーッサーを多数単離した。
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