計画研究
特定領域研究
植物の発芽後の成長をになう茎頂メリステムの相転換は、茎頂メリステムから形成された器官によって生成されたシグナル分子が、茎頂メリステムに輸送され、茎頂メリステムで作用することで調節されていると考えられる。栄養成長メリステムから生殖成長メリステムへの転換である花成は相転換の代表的な例である。これまでの研究などから、シロイヌナズナのFT遺伝子の産物が、長く謎であった花成における長距離作用性シグナル分子の実体である可能性が大きな注目を集めるようになった。花成以外の相転換においても成熟器官によって生成された長距離作用性シグナルが関与する可能性が考えられる。これらを踏まえ、花成を中心とした茎頂メリステムの相転換と器官形成が成熟した器官が生成する長距離作用性シグナル分子を介して統合的に調節される過程の分子基盤を明らかにすることを目指す。具体的には、(1)FT遺伝子の産物(mRNA・タンパク質)の生成とFTタンパク質の輸送を制御する分子機構の解明、(2)茎頂メリステムにおけるFTタンパク質の作用機序の解明、(3)茎頂メリステムの老化と活動停止による個体の老化など、これまで研究されなかった生理過程における新規の長距離作用性シグナル分子の探索をおこなう。
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