計画研究
3年度目に当たる本年度は、昨年度から参加した公募班員を含む班員に対する支援事業を進めた。本支援班の一つ目の目的は、シロイヌナズナDNAチップ、ヒャクニチソウDNAチップ、シロイヌナズナタイリングアレイを用いた網羅的な遺伝子発現解析を、計画研究・公募研究の班員に提供することである。本年度は、9研究室から延べ27件の遺伝子解析の依頼があった。これらの依頼に応えて解析を行い、その遺伝子発現データを班員に戻した。これらの解析から、植物の特殊な発生過程で働く新規遺伝子の発見、ペプチドと植物ホルモンとのシグナル伝達のクロストークなど、植物メリステム研究に寄与する多くの成果があがった。またシロイヌナズナタイリングアレイを利用した非翻訳領域の低分子RNAの発現解析をゲノムワイドで行い、転写因子により特殊な低分子RNAの発現が上昇するという新規の結果が得られた。また、本支援班では、蛍光標識したタンパク質の組織内・細胞内局在の解析の技術情報や、植物細胞内におけるタンパク質問相互作用解析のためのベクター、茎頂メリステムの細胞動態を解析するための材料などを整備し、計画研究・公募研究の班員に提供するとともに、必要な班員には共焦点レーザー顕微鏡の利用の便を図ることも目的としている。本年度は、FTと相互作用する新規因子としてTCP, YABBY, KANの各ファミリーの転写因子をBiFC法による植物細胞におけるタンパク質間相互作用の可視化アッセイを用いて同定した。本年度は、BiFC法によるタンパク質間相互作用解析のためのベクターの配布を4件(4研究室)おこなった。また、3件(1研究室)の技術支援をおこなった。2009年11月には、連携研究者(奈良先端大・島本功教授)がオーガナイザーとなり、テクニカル・ワークショップ「視る生物学4」(奈良先端大植物支援事業との共催)をおこない、技術交流を図った。
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