計画研究
水圏機能分子の精密合成を目指して、水と調和し、水圏で機能を発揮するπ電子系分子および環境調和型高分子材料の創製を行った。最終年度として研究のまとめとすべく水圏と非水圏を「つなぐ」研究を引き続き行った。具体的な実績を以下に箇条書きで記す。・辻とA03-1の田中求らが協力し水圏電子機能材料の開発を目指し、水-有機溶媒界面で緻密な半導体分子膜の作製に成功した。・辻はシクロペンタ-多環芳香族炭化水素の形成反応を水中で行うことによって、従来に比べて低温かつ選択的に達成できることを見出した。・辻が開発した発光分子と福島のバイオ・環境調和性高分子との複合化により、環境応答・調和性を有する水圏光機能高分子材料の合成をA01-2内連携として行い、第二世代材料の開発へと展開した。・辻が開発した疎水性有機分子が水-両親媒性有機溶媒中で形成するサブマイクロメートルスケールのクラスタ形成についての研究をまとめた。A02-1瀬戸、菱田、A03-1中畑らと協働し、中性子散乱と広角X線散乱、動的光散乱を用いて階層的構造を持つことを示すとともに、構造と光機能その相関を明らかににした。これとは独立して、武田が開発した両親媒性発光分子が水中で同様の階層的構造を構築し、湿度変化に応答してレシオメトリックな発光挙動を示すことを見出した。・福島が、A01-1加藤らと協働してバイオ機能高分子を開発し、A03-2田中賢、A02-1池本、A02-2渡辺らと連携して、生体適合性や分解に関わる水との相互作用について明らかにした。また、A02-1菱田やA03公募研究の児島らと連携して、水中で形成する会合体のサイズや形状の変化や、テラヘルツ分光測定により結合水量の増加と、薬剤担体としてがん細胞への効果も高いことが分かった。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 2件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (23件) (うち国際学会 5件、 招待講演 7件) 図書 (1件) 備考 (1件) 産業財産権 (3件)
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https://www.sci.kanagawa-u.ac.jp/chem/tsuji/index.html