研究領域 | 身体-脳の機能不全を克服する潜在的適応力のシステム論的理解 |
研究課題/領域番号 |
19H05724
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
関 和彦 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 モデル動物開発研究部, 部長 (00226630)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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キーワード | マカクサル / 可塑性 / 筋シナジー / 筋電図 / 筋再配置 |
研究成果の概要 |
研究期間中、筋シナジーの複雑な様式とその背景メカニズムを解明し、脊髄や脳幹レベルでの神経細胞の感覚運動連関機構を明らかにした。マカクサルの腱再配置術式を開発し、筋シナジー解析で中枢神経系の構造再編成とその時定数を推定した。さらに、筋シナジーの可塑的変化の神経基盤として感覚予測誤差や感覚抑制に注目し、中枢神経系の各領域で異なった感覚運動変換過程が存在することを示した。
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自由記述の分野 |
神経生理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトの一生の中で私達の身体は様々な理由により変容してゆく。私達が、その変化した身体構造を使って日常生活を過ごすことができるのは、身体運動を制御する脳神経系構造の再構成が起こっているからである。しかし、その神経メカニズムは本研究の開始時点では十分明らかにされていなかった。本研究で発見した複雑な中枢神経系の適応パタン、つまり、早いダイナミクスと遅いダイナミクスが相互作用しながら変化してゆく変容は、上記の身体変容に対する脳神経構造の再編成パタンの多くを内包していると思われる。したがって、本研究で提案されたモデルによって、疾患や障害からの回復過程を評価することにより、新たな介入方法の開発が期待できる。
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