研究領域 | 全能性プログラム:デコーディングからデザインへ |
研究課題/領域番号 |
19H05750
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊川 正人 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (20304066)
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研究分担者 |
篠原 隆司 京都大学, 医学研究科, 教授 (30322770)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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キーワード | 実験動物 / 妊孕性 / 不妊 / ゲノム編集 / 受精 |
研究成果の概要 |
ゲノム編集による遺伝子ノックアウトマウスを用いたアプローチにより、生命の始まりである受精を司る多くの因子を同定することができた。さらに40年来の謎であった、受精能力を獲得するために必要な精巣上体での成熟を司るルミクリンのメカニズムを明らかにした。また、精子幹細胞が精子への分化能力、子孫作製能力を失わずに5年以上に渡り培養できる一方、その自己複製には多くの因子を必要とすることを明らかにした。さらに顕微授精などの生殖補助技術により子孫を得た場合には、世代を経るにつれ奇形などの影響がみられることを報告した。
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自由記述の分野 |
生殖生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本を含む先進諸国では約5組に1組のカップルが不妊に悩み、今は生殖補助医療のない世界は考えられない。本研究の成果は、自然な受精を担保する精子・卵形成のメカニズムを分子レベルで明らかにした点で学術的意義が高く、また生殖補助技術の礎となる知見を得たことは実験動物・畜産動物だけでなく不妊症診断・治療法開発に繋がる点で社会的意義がある。なお、生殖補助医療による次世代・次々世代への影響という負の視点をもたらした点においては、今後の生殖補助医療を考える上で軽視することはできない問題を提起した。
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