計画研究
真空カメラおよびin-situ測定系について装置製作と動作検証を行い、改善点を洗い出した。真空カメラ:真空カメラ:2022年度に課題として残された真空下での入射光学系の最終調整に必要な機器の導入、調整法の検討を進め、100 Pa台の減圧下、フラックス1.2 x 10^11 photons毎秒のX線を膜厚100 nmの窒化シリコンに照射した時、検出器の有効面積の大部分で散乱X線の計数が0もしくは1を実現した(有効面積の84.6(4)%が0カウント、14.0(4)%が1カウント、1.3(1)%が2カウント)。また、本装置で得られたニワトリ卵白由来リゾチーム微結晶の回折強度データは、2015年以降にPDBに登録された同等の分解能の回折強度データの中でも、構造精密化のRやRfreeの小ささにおいて良好であった。in-situ測定系:前年度に引き続いて開発を進めた高温対応調湿装置は70℃付近までの調湿を実現し、共同研究も含めて各種試料での測定を行った。これによりタンパク質構造や水和構造の変化を検出した。SPring-8/BL41XUで整備するrtHAG法とSS-ROX法を組み合わせた微小結晶の室温測定法では、励起レーザーを照射するための光学系やタイミング制御系を整備し、インジェクターベースのシリアル法により光受容タンパク質のデータ測定をおこない構造を得ることに成功した。また、調湿測定に適した結晶化法の開発では設計した足場タンパク質を複数組み合わせた分子を調製し、濃度依存的な会合形成と沈殿形成を確認した。さらに金属配位に伴って構造が変化するペプチドの設計に成功し、その評価を進めた。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2024 2023
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (19件) (うち国際学会 4件、 招待講演 4件)
ChemBioChem
巻: 25 ページ: e202300796
10.1002/cbic.202300796
Journal of Biological Chemistry
巻: 300 ページ: 107289~107289
10.1016/j.jbc.2024.107289
Acta Crystallographica Section D Structural Biology
巻: 79 ページ: 909~924
10.1107/S2059798323007039
Life Science Alliance
巻: 6 ページ: e202302001
10.26508/lsa.202302001
放射光
巻: 36 ページ: 232~242
The Journal of Biochemistry
巻: 174 ページ: 335~344
10.1093/jb/mvad048