排除領域が逆階層領域や理論予想に切り込み始めたことで、「宇宙物質優勢の謎」といった根源的な疑問を解明できる可能性が一気に高まった。これを受け世界の探索計画は逆階層領域のカバーという方針に転換され、国際協働による統合や淘汰が進み、分野全体の底上げにつながった。また、地球ニュートリノ研究が地球科学に新たな知見をもたらし始めたことで、さらに挑戦的な観測プロジェクトが素粒子・地球科学の協働で提案されるなど、学際分野の活性化が進んだ。これら、知的好奇心を喚起するテーマにおいて世界をリードする研究を国内で進行させることで、優秀な若手の興味を引きつけ、科学立国日本の将来を担う人材発掘や育成に貢献した。
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