計画研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本研究は中国、ロシア、インド、トルコが地域大国として発展する条件と戦略を比較研究する国際的にも先例のない試みである。具体的には、次の4つの課題について4 国を比較する。(1)エリートの選抜方法の違い(競争選挙・複数政党制の普及度の違い)がエリートの選考や政治体制全般の性格にいかに影響しているか。(2)ガバナンスと民主化の要請をいかに折り合わせようとしているか。(3)開発優先の成長政策の中で深刻化する社会的亀裂をいかに統御しようとしているか。階級、地域、民族、宗教間の利益調整のメカニズムはいかなるものか。(4)一極世界的・普遍主義的言説にいかに抵抗しているか、あるいはしていないか。自国史において大帝国を建設した経験がこんにちの価値観や大国言説をいかに規定しているか。また、本研究は比較分析を行う際に、「民主化か独裁か」といった二項対立ではなく、地域大国の発展戦略の多様性を取り上げながらも、ダイナミックな変化にも着目し、政治理念とそれに基づく政治経済システムが互いに接近する可能性をも追求する。さらに、従来のアジア、旧ソ連圏といった近接地域内の比較とは異なり、規模のファクター(中・露・印の大国性)が政治に持つ意味に注目する。
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RIETIDiscussion Paper Series
ページ: 1-19
日本比較政治学会編『国際移動の比較政治学(日本比較政治学会年報第11号)(ミネルヴァ書房)
ページ: 37-68
当代中国政治研究報告(社会科学文献出版社)
State and Society Vol.38, No.4
ページ: 331-360
法学新報
ページ: 707-736