計画研究
本年度は、2008年11月に本研究の採択通知を受け取って以降、研究の基本態勢を整えることに主眼を置いた。まず同年12月21日に東京大学駒場で、研究分担者・連携研究者のほぼ全員の参加のもと、第1回会合を開いた。各人がそれぞれの観点から比較帝国史に関する問題提起・論点整理を行い、今後の研究の内容・方向性について討論した。比較の論点として何が有効であるかについて、統治原理、認識論、社会変容の3つの面にわたり、さまざまなアイデアを出し合うことができた。2009年3月4日の新学術領域研究全体集会(於・北海道大学)に参加するとともに、その直前の同月3-4日に第5班・第6班との合同研究会を開いた。この研究会における当班の企画としては、「秋田茂著『イギリス帝国と東アジア国際秩序』を読む」と題して合評会(評者 : 宇山智彦、左近幸村)を開き、帝国史研究をリードする分野であるイギリス帝国史研究と他の帝国の研究の接点、経済史・行政史的な帝国史研究と帝国主義論、ポストコロニアル論との関係などを議論した。First East Asian Conference for Slavic Eurasian Studies(於・北海道大学、2009年2月5-6日)での帝国史関連セッションの組織に協力したほか、宇山がインドの、川島がシンガポール等の学会に参加し、研究の暫定的成果の発表と、海外の関連研究者との交流に努めた。また、比較帝国史と世界システム論に関する専門書を中心に、幅広い資料収集を開始したほか、パソコンなど研究に必要な備品を整備した。
すべて 2009 2008 その他
すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (7件) 図書 (5件) 備考 (1件)
現代思想 3月号
ページ: 206-217
九州史学 152号
ページ: 27-38
大里浩秋・孫安石編『留学生派遣から見た近代日中関係史』御茶の水書房
ページ: 213-238
日本国際政治学会編『日本の国際政治学』有斐閣
ページ: 75-95
年報都市史研究 16号
ページ: 36-51
外交フォーラム 2月号
ページ: 4-70
アメリカ太平洋研究 Vol.9
ページ: 204-209
Central Eurasian Studies Review vol.7,no.2
ページ: 16-22
Hamburger Wirtschfts-Chronik, Neue Folge Band 7
ページ: 189-211
Yongkuk Yonku [The Korean Journal of British Studies] Vol.20
ページ: 325-348
高原明生ほか編『越境』<現代アジア研究1>慶應義塾大学出版会
ページ: 415-441
http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/rp/