今世紀になり、セリウムやウランなど、f電子を含む重い電子系化合物の中にエキゾチック超伝導状態が次々と発見され、現在活発に研究されている。このエキゾチック超伝導状態の理解は、強相関電子系の新奇凝縮相の理解にとって大変重要である。本研究班は、電子輸送現象測定、熱測定、磁気測定、高周波測定、中性子散乱実験、核磁気共鳴、ミュオンスピン緩和およびトンネル顕微鏡の物性測定のスペシャリストから構成され、主にA01班で作成された純良単結晶の超伝導体や、分子線エピタキシ-(MBE)によって合成された人工超格子重い電子化合物を、多角的且つ詳細な物性測定により新奇超伝導相の物性を明らかにすることを目的にしている。また得られた実験結果を基に、実験理論の両面から新奇超伝導相の秩序状態を理解することに努める。
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