研究領域 | 高温高圧中性子実験で拓く地球の物質科学 |
研究課題/領域番号 |
20103003
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
井上 徹 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 准教授 (00291500)
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研究分担者 |
浦川 啓 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (30201958)
大高 理 大阪大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (40213748)
鈴木 昭夫 東北夫学, 大学院・理学研究科, 准教授 (20281975)
三部 賢治 東京大学, 地震研究所, 助教 (10372426)
川本 竜彦 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教 (00303800)
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キーワード | マグマ / 水 / 高温高圧 / 中性子 / 構造 / 非晶質物質 / 放射光X線 / ラマン分光 |
研究概要 |
「総括班」を中心として, 計画研究の全班が協力してJ-PARCパルス中性子施設の高温高圧中性子散乱ビームラインの建設にあたる準備をすすめ、そのための会合を開き、各種の議論を行った。特に本年度は本計画研究の最初の年でもあり、各研究分担者、連携研究者が集い、議論し合って、今後の方針について共通認識を培ったとともに、役割分担も明確にし、研究を遂行していく基盤作りを行った。また同時に, 将来的に行う中性子実験に備えなマグマの物性や構造、および地球深部水に関する高温高圧実験、放射光X線実験、分光学的手珠の実験を推進し、これらの手法で明らかにできる研究を遂行した。放射光X線回折実験や分光学的な測定は中性子散乱とは相補的な手法であり, 将来の中性子実験に向けての基礎データの構築とともに、ターゲットとするべき物質や温度圧力条件などの検討が目的である。本年度の業績リストのほとんどがこの関連のものになる。特に、地球深部での水の分配、脱水分解反応、含水Mgケイ酸塩マグマの構造、アルミノケイ酸塩マグマの構造、地球深部で生成される流体相の構造等の新しい知見が得られたともに、高温高圧中性子実験のアンビル材として有望なSiCダイヤモンドの焼結体作成についても有望な知見と可能性が得られ、現在、より大きく良質なアンビル材の焼結体作成が試みられている。また、イメージング用のカメラの検討、及び中性子実験で使用する圧力発生資材(アンビル材や圧力媒体、ガスケット資材)の検討のために、予備撮影を原子炉JRR3で行い、各種圧力発生資材の中性子線透過度等を比較検討した。
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