計画研究
H21年度はJ-PARCの高圧中性子ビームラインの建設を協力して進めていくとともに、将来の高圧中性子実験を想定した予備実験を行った。特に、我々が導入を予定しているキュービックアンビルシステムに、最近開発された6-6加圧方式を導入する方向で検討し、アンビル材質やセルの開発を行った。その結果、この方式は非常に有用であることが明らかとなり、基本的にこの方式を導入して実験を行うことにした,さらに、急冷回収実験や放射光X線を利用した、1) マグマの組成・含水量・溶融度、2) マグマの密度、3) マグマの粘性、4) マグマの構造、5) マグマ・流体の混和不混和現象、等の研究が研究代表者、研究分担者、連携研究者によって遂行された。これらはすべて、今後中性子を利用した研究に向けての基礎データ、相補的なデータを得るためである。特に、中性子散乱を利用したマグマの構造研究では、放射光X線を利用したX線散乱動径分布関数と中性子からのものとを相補的に得て、構造データを考察する必要があり、今回、無水及び含水albiteメルト、及びjaditeメルトの構造データが高温高圧下で導き出された。さらにこれらの構造の圧力変化と物性変化(密度、粘性等)の関係を明らかにするために、これらの物性データの収集も行われている。さらに高温高圧下での中性子イメージングに向かって、マグマ・流体の混和不混和現象を解明する予備実験も急冷回収実験や放射光X線を利用した実験で行っており、これらの結果を考慮に入れながら、H23年度導入予定の中性子イメージングでこの現象の更なる解明を図りたい。
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