計画研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
高圧下でのアモルファス氷や流体リンでの1次相転移の発見は、従来の物理・化学の常識を覆すものとして注目を集め、新しい研究の潮流を生み出している。このような研究では、中性子はX線にない大きなメリットを持つが、日本では中性子源の強度が弱く不可能だった。本提案は、高温高圧下の液体研究で世界をリードする研究者(片山、服部、千葉)と中性子の専門家(鈴谷、大友)が協力して、世界最高水準のJ-PARCパルス中性子源を使った世界的にユニークな高温高圧実験を実現する。中性子のメリットが生きる水をはじめとする化学的に単純な系を対象に高密度液体の分野での更なる新発見を目指すとともに、測定法や解析法の開発を通じて同じ新学術領域のマグマ班の研究を支援する。平成20年度は、総括班が行う高温高圧中性子散乱ビームラインおよび高圧装置の設計に協力し、液体の測定に対応できるようにする。また、中性子実験を行う試料について放射光を用いた実験を行う。平成21年度から平成22年度にかけては、高温高圧中性子散乱ビームラインの建設に協力するとともに、測定法や解析法や開発も行う。また小型プレスを用いて、中性子実験の経験を積む。平成23年度の完成後は、検出器や高圧装置の立ち上げに協力し、標準試料を用いて非晶質の構造因子が精度良く測定できることを確認する。また、実際に水素結合の変化が興味深い水の高温高圧実験を開始する。平成24年度には、水の研究を継続するとともに、時間が許せば、同位体を用いた部分構造解析や他の物質の測定も試みる。
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