計画研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本計画研究は、新学術領域研究「素核宇宙融合による計算科学に基づいた重層的物質構造の解明」において、他班が推進する物理研究の基盤となる数値計算手法の開発や環境整備を目的としている。数学的、アルゴリズム的視点から物理現象を分析することにより、階層の異なる物理の統一的な理解に迫る。以下のような計画に従って研究を進める。(1).分野を横断した数値計算アルゴリズムの応用と開発:素粒子、原子核、宇宙の分野で研究されているアルゴリズムや最適化の知見を融合し、応用数学の専門家等とも共同で改良し、 それぞれの分野に応用する。(2).高速計算のためのアーキテクチャの検討と高速化手法の開発:近年発展の著しいグラフィックカードなどの演算アクセラレータや、大規模並列計算機など、様々なアーキテクチャの計算機の持つ能力を最大限に利用するための研究を行う。(3).データ共有のための環境整備:大容量化するデータを効率的に利用するため、異なった研究機関の間での高速なデータ転送を行い、データを公開、 共有するための環境を整備する。格子QCD分野におけるデータグリッド「JLDG (Japan Lattice Data Grid)」を運用し、これをより使いやすいシステムに発展させるとともに、同様の仕組みが有効な他分野への支援を行う。(4).格子QCDのための共通コードの開発:領域内で要望や、(1)-(3)のテーマに対する共通基盤の必要性に答えるため、格子ゲージ理論の共通コードを開発するプロジェクトを2009年度より開始した。初心者にとって理解しやすく、また同時に高性能な計算も可能なプログラム体系の構築を目指す。多くの研究者が参加する開発体制のテストケースとなることも期待している。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)
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http://bridge.kek.jp/A04/