研究領域 | ソフトインターフェースの分子科学 |
研究課題/領域番号 |
20106010
|
研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
前田 瑞夫 独立行政法人理化学研究所, 前田バイオ工学研究室, 主任研究員 (10165657)
|
研究分担者 |
宝田 徹 独立行政法人理化学研究所, 前田バイオ工学研究室, 専任研究員 (30336010)
藤田 雅弘 独立行政法人理化学研究所, 前田バイオ工学研究室, 専任研究員 (50342845)
|
研究期間 (年度) |
2008-04-01 – 2013-03-31
|
キーワード | ソフトインターフェース / 核酸分子 / コンジュゲート材料 / ナノ粒子 / ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド) / 生体機能材料 / 遺伝子診断 / 界面科学 |
研究実績の概要 |
本研究では、DNA鎖とポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)との共重合体の自己組織化を利用したDNA担時ナノ粒子の作製、ならびに種々のDNA担持ナノ粒子に対するDNA末端塩基対構造に応答する特異な分散安定性のメカニズムの解明を目的とする。さらに、この特異現象に基づいた簡便かつ正確な遺伝子診断などの新規ナノバイオ素子の開発を行う。 本年度もPNIPAAm-b-DNAの精密合成と水溶液中におけるナノ粒子形成、DNA担持ナノ粒子の構造解析に関する研究を遂行し、構造と物性・機能相関の解明を中心に試みた。PNIPAAmセグメント長や分子骨格を精密に制御することで、ナノ粒子形成時における分子凝集数や粒径を変えることができる。このナノ粒子表層のDNA鎖と完全に相補的なDNAが二重鎖形成すると粒子は自発的に凝集し、系が白濁する。一方、末端に一塩基の変異のある相補鎖と二重鎖形成させても安定に分散したままであり、ナノ粒子の分散安定性がDNAの末端塩基対構造に明敏に応答する。興味深いことに、この粒子の分散安定性が分子骨格に依存する現象を捉えることができた。構造解析の結果、分子骨格が粒子密度を制御しうる因子であることを見出した。粒子の分散安定性が粒子密度に強く依存することは理論的に予見されうるが、本研究ではこれを実証したことになる。DNA二重鎖形成に応答する粒子の分散安定性が分子骨格を調整することで制御できることになり、より迅速な遺伝子診断ナノ粒子材料としての利用が期待される。
|
現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
備考 |
(独)理化学研究所・和光研究所一般公開(対象:全員)(2012.4.21) 出前授業「バイオナノ工学の世界」(於:佐賀県鳥栖市立田代中学校、同鳥栖西中学校、講師:前田瑞夫)(2012.11.12)
|