計画研究
平成22年度以降は初年度に構築した3次元ナノ界面の特性をさらに追究するとともに、機能発現に関しても以下のように検討を行った。1)バイオ・高分子ハイブリッド密生層、特に酵素とPEGの成す界面に関して、その界面上の構造と機能に関する基礎的研究をおこなった。タンパク固定化表面に対しては、そのタンパク質の活性と密生層との関わりについて詳細に検討した。構造解析には既存のCDを利用し、その変成に言及するとともに、FRETやSPRによる検討を行った。2)PEG/オリゴ核酸界面密生層のクラウディング効果をふまえた構造と機能の追究:3次元ナノ界面でのナノ密生層によるクラウディング効果を検討し、高い活性が維持できることが確認された。3)バイオ・高分子ハイブリッド密生層の構造最適化と超高性能分子認基盤の創出:さらにこれまでに得られた知見を元にフィードバックし、最適な表面・界面設計を行い、これまでにないバイオ・高分子ハイブリッド密生層の構築と機能デバイスの創出に関して追究し、適正材料の合成を行った。4)様々な機材に対するバイオ・高分子ハイブリッド密生層の構築と機能デバイスの創出:モデル表面から展開し、様々な材料、ナノ粒子、パタン化表面などへのバイオ・高分子ハイブリッド密生層の構築法を確立し、バイオ機材表面のプラットフォーム化を進めた。5)液体中での合成高分子と生体分子とのなすナノ界面に関する検討を行い、特にたんぱく質とわれわれが合成してきたグラフトポリマー界面で高い耐熱効果を確認した。
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