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2009 年度 実績報告書

エネルギー・構造揺らぎの時間分解検出法開発と反応機構

計画研究

研究領域揺らぎが機能を決める生命分子の科学
研究課題/領域番号 20107003
研究機関京都大学

研究代表者

寺嶋 正秀  京都大学, 理学研究科, 教授 (00188674)

キーワード揺らぎ / 生体分子 / 機能 / ダイナミクス / 分子科学
研究概要

光センサータンパク質であるアナベナセンサリーロドプシンとトランスデュサーの発現を、これまで報告されている手法を用いて何度も試したが、予期されたほどの量を得ることができなかったため、アナベナセンサリーロドプシンを発見したグループに連絡を取り、新たな発現方法を調査した。その結果、培養液の組成を変えたり、大腸菌の破砕方法を変更したり、精製段階のカラムを最適化することで、測定可能な量の発現に成功した。その試料を用いて、時間分解熱力学量や反応機構の決定を行うため、過渡回折格子法で反応ダイナミクスを測定した。アナベナセンサリーロドプシンでは、光反応によって拡散係数変化を示さないことが分かった。このことは、発色団の変化以外のタンパク質部分としての変化が少ないことを反映している。一方でアナベナセンサリーロドプシンにトランスデュサーを加えた溶液では、吸収変化では観測できないダイナミクスを検出し、これをトランスデュサーの解離と再結合ダイナミクスと結論付けた。すなわち、アナベナセンサリーロドプシンは過渡的にしかそのトランスデュサーとの結合能を変えないことになる。初めて反応機構についての議論を行うことに成功したと言える。現在、この発見を更に詳細に調べる研究を行っている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Microtubule depolymerization at high pressure.2010

    • 著者名/発表者名
      M.Nishiyama
    • 雑誌名

      Ann.N.Y.Acad.Sci.

      巻: 1189 ページ: 86-90

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Photo-dissociation and Recombination of triiodide in room temperature ionic liquids.2010

    • 著者名/発表者名
      Y.Nishiyama
    • 雑誌名

      Chem.Phys.Lett.

      巻: 491 ページ: 164-168

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Excited State Intramolecular Proton Transfer Reaction of 4'-N, N-Diethylamino-3-Hydroxyflavone and Solvation Dynamics in Room Temperature Ionic Liquids Studied by Optical Kerr Gate Fluorescence Measurement.2010

    • 著者名/発表者名
      Y.Kimura
    • 雑誌名

      J.Phys.Chem.

      巻: 114 ページ: 11847-11858

    • 査読あり
  • [学会発表] AUREOCHROMEの光反応ダイナミクスの解明2010

    • 著者名/発表者名
      豊岡継泰
    • 学会等名
      第4回分子科学討論会
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      20100914-20100917
  • [図書] メディカルバイオ別冊「揺らぎと生体機能」2010

    • 著者名/発表者名
      寺嶋正秀
    • 総ページ数
      7
    • 出版者
      オーム社
  • [備考]

    • URL

      http://kuchem.kyoto-u.ac.jp/hikari/yuragi/

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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