計画研究
(1)糖鎖の揺らぎの解析: 酵母発現系を用いて調製した高マンノース型糖鎖M9およびM8Bの13C標識体を調製し、核オーバーハウザー効果等を利用して立体構造情報を収集した。特に、M9に関しては昨年度実施したスピンラベル化に加えてランタニドタグによる修飾を実現し、コンフォメーション揺らぎを探査する実験的手法を確立した。さらに、ギランバレー症候群に関与するガングリオシド間の相互作用を超高磁場NMRを利用して解析することも可能となった。(2)アミロイド形成機構の解明: 本研究を通じて開発してきた方法論を駆使して、神経変性疾患にかかわるタンパク質のアミロイド形成過程をNMRを利用して探査した。各種ガングリオシドを組み込んだ小型バイセルを用いて天然変性タンパク質αシヌクレインとの相互作用をNMRで解析し、本タンパク質とガングリオシドクラスターの特異的相互作用の初期過程を捉えることに成功した。また、分子シャペロンGroELがアミロイドβの繊維形成を抑制することを見出し、GroELとαシヌクレインおよびアミロイドβの相互作用の詳細をNMRを用いて明らかにした。(3)マルチドメイン・マルチサブユニットタンパク質の構造揺らぎの探査: 選択的重水素標識を利用した中性子小角散乱計測を通じてプロテアソーム活性化因子PA28のサブユニット配置を決定し、ヘテロヘプタマー中における柔軟なループ構造の機能的役割を明らかにした。また、古細菌由来のタンパク質PbaBがプロテアソーム活性化因子と分子シャペロンとしての機能をあわせもつことを初めて示した。本タンパク質はホモテトラマー構造を形成し、C末端部の柔構造を用いてこれら2つの機能を発揮していることを明らかにした。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (15件) (うち査読あり 15件) 学会発表 (50件) (うち招待講演 15件) 図書 (3件)
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